『「描写文」の訓練で力をつける』
描写文の書き方を、小学生に教授する方法についての本です。自分の文章を見直しがてら読みました。同著者による言語技術実践シリーズの一冊。
著者の三森ゆりかは、小学生から高校生に、言語技術教育を行っている「つくば言語技術教室」主宰です。教室では、ドイツの言語技術教育を参考にして作られたカリキュラムが使われていて、本書はそれが元になっています。
描写文を、情景を客観的に伝える「科学的記述文」と、書き手の心情をも伝える「文学的記述文」に分けて考えていて、本書では全ての描写文の基礎とされる「科学的記述文」を取り上げています。文学的な文はほとんど扱っていません。目指すは、対象を客観的かつ正確に表現し、読む人が目に見えるように伝えられる文章です。
教材は「人物描写」「動物の描写」「物の描写」「絵の描写」「描写の技術」に分けられ、それぞれ学年に応じて難度を上げています。描写文から情報を抜き出させたり、情報を与え描写文を書かせたりしながら、順を追って描写の技術を教えていく。最後には一枚の「絵」を描写させるまでに発展します。
教えている描写の技術自体は別に変わったものではありません。詳細に観察し、情報の重要度を吟味し、別の物と対比して、方向軸はぶらさない。全て描写の基本的な事柄であり、その辺の文章読本にも書いてあるようなこと。
でも、これだけのことを小学生の段階で習得させることが出来たら、すごいですよね。
小学生の頃、学校の作文指導で描写の訓練を受けた憶えはまったくありません。そもそも、書いた文書の量もそれほど多くなかった。記憶に残っているのは、長文だと、読書感想文や遠足の次の日に書かされた感想くらい。おかげで後々苦労することに。ほんと、これくらいのことは教えておいて欲しかったよ。
| 「描写文」の訓練で力をつける (言語技術実践シリーズ) 著者:三森 ゆりか |
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